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医療法人 健人会
那須クリニック 関西検診協会
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健診コース-検査ザイム-

項目
説明
身長・体重・BMI肥満度 身長と体重から肥満度を求めます。日本肥満学会の判定基準はBMI(Body Mass Index)"22"です。
あなたのBMIは体重(kg)÷身長²(m)となります。
BMIが18.5以下を"やせ"、25以上を"肥満"とし標準は22を中心に20~24です。
肥満改善はメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群:生活習慣病)予防の基本です。
腹囲 腹囲測定から内臓脂肪蓄積の程度を判定します。男性は85cm以上、女性は90cm以上ならば内臓脂肪の蓄積が疑われます。
食事を摂り、あまったエネルギーは皮下脂肪さらに内臓脂肪として蓄えられ、過剰になると高血圧・糖尿病・動脈硬化等の引き金となります。
体脂肪率 脂肪の割合を、脂肪と水分の電気抵抗の違いから求めます。
男性は17~23%、女性は20~27%が基準となり各々25%、30%を超えると過脂肪となります。
視力 裸眼視力・矯正視力を測定します。
矯正のバランスが悪いと眼精疲労や肩こり、頭痛の原因になります。
聴力

会話域(1000Hz)と高音域(4000Hz)の聴力低下を、音の大きさデジベル(dB)で調べます。
加齢に伴い高音域から聞き難くなりますが、環境騒音や中耳炎をはじめとする耳疾患やメニエール氏病、脳腫瘍などの疾患により聴力障害を生じます。60デジベル(dB)以上は明らかな難聴です。

胃部X線撮影 バリウムを飲んでX線で透視し、食道・胃・十二指腸の粘膜の状態を調べます。
潰瘍やポリープ・腫瘍・炎症などがわかります。
便ヘモグロビン 便に血液の色素成分であるヘモグロビンが含まれていると陽性反応を示します。
主に大腸、直腸、肛門などの下部消化管の潰瘍、ポリープ、腫瘍などが疑われる場合の一次検査に有効です。
胃から上部の出血は検出されません。食物の影響はありませんが、痔からの出血や生理血とは反応しますので採取には注意が必要です。
胸部X線撮影 X線により肺ガンや肺炎、結核など肺の病気や心臓の肥大などの異常を調べます。
喀痰細胞診 喀痰に混じる気管支粘膜の細胞を顕微鏡で観て、異型細胞やガン細胞を調べます。
肺機能 肺の空気を吸い込む力と、吐き出す力から肺の機能を調べます。肺気腫、気管支喘息などの息の吐き出し障害と肺繊維症、無気肺、助膜癒着などの分別ができます。
尿検査 尿糖 血液中のブドウ糖が腎臓の限界値(約160mg/㎗)を超えると尿中に排泄されます。尿糖が認められた場合は糖尿病の可能性があり、さらに詳しい検査が必要です。
尿蛋白 腎炎をはじめ腎臓に障害があると陽性になります。正常でも長期の立位や激しい運動後に陽性となる事もあります。
尿潜血 腎臓、尿管、膀胱、前立腺、尿道系での炎症や結石、腫瘍などで陽性になります。その他遊走腎や激しい運動の後に陽性となる事もあります。
ウロビリノーゲン 赤血球の赤色成分ヘモグロビンは代謝されビリルビンからウロビリノーゲンとなり尿に排泄されます。肝臓や胆道系の障害を反映し陽性でも陰性でもそれぞれ異常となり(N)が正常です。過度の飲酒や疲労、便秘でも増加します。
尿沈渣 尿を顕微鏡で検査します。腎臓の障害や尿路感染症などで、赤血球や白血球が増加したり、折出結晶、細菌、粘膜上皮細胞が出現したりします。
この沈渣の細胞診検査で泌尿器系の腫瘍細胞を調べることもできます。
血圧 環境や心理的、その他の要因により微妙に変動しています。高血圧症の原因はさまざまですが、放置しておくと動脈硬化を促進させ、脳卒中、心筋梗塞、腎障害等の原因となります。
日常生活では自分の平均的血圧を把握しておき、肥満、運動不足、アルコールの過飲、精神的ストレスなどに注意してください。
心電図 心臓は電気的刺激により一定のリズムで休みなく働き続けていますが、この動きにわずかな変化が生じることがあります。
その時の微かな活動電流の変化をグラフに記録します。大きく分けて、不整脈、心筋虚血(狭心症・心筋梗塞など)、心肥大の3つの異常を見ることができます。
腹部超音波

体表面から超音波のはね返り(エコー)を画像化し、肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓の形態学的変化を調べます。痛みをともなわずに、脂肪肝、肝のう胞、肝血管腫、肝がんなどを、さらに胆石、胆嚢ポリープ、腎のう胞、腎臓結石、脾臓の肥大などが検出されたいへん有用です。

眼底 網膜の細動脈血管は全身の血管の中で直接観察できる唯一の血管で、しかも脳血管系の一部です。
動脈硬化(AS)、高血圧(HT)、糖尿病(Scott)など生活習慣病の血管への影響と白内障など目の病気を調べることができます。
眼底出血が認められた場合はすぐに精密検査を受けてください。
眼圧 眼球にかかる圧力のことで、視神経の繊維に障害が起こると眼球が硬くなり、痛みとともに視野も狭くなってきます。さらに高いまま放置しておくと失明することがあります。
基準値は10~20mmHgで、高眼圧の場合は緑内障などが疑われます。
骨密度 前腕部の骨量を微量X線で密度として測定し骨祖しょう症の診断を行います。20才代をピークとして、40才代を境に加齢とともに骨量は減少します。特に女性は最大骨量が少なく、性ホルモンの変化により急激に減少します。20才代までに積極的に骨量を貯え、40才代以降は減少をできる限りゆるやかにするために、運動、日光、カルシウムとビタミンDの摂取が大切です。
乳房検査 近年日本では乳がんが増加傾向にあります。好発年齢は40才後半から50才前半ですが、20才過ぎれば乳がん年齢といわれています。
視診、触診によるしこりの発見と、X線によるマンモグラフィ検査(40才以上)、又は超音波検査(40才以下)を組合せて調べます。
時々自分で触診して、しこりに気付いたら診察を受けることも大事です。
子宮細胞診 日本では子宮がんの約80%は子宮頚部に発生するので、この部位の粘膜細胞を採取し、顕微鏡で観て異型細胞を調べます。
子宮体部の検査も可能です。
また同じ細胞から子宮頚がんの原因ウイルスである、HPV(ヒトパピローマウイルス)の検査も可能です。
異常な症状や出血があればもちろん、無くても定期的に診察を受けましょう。
肝機能検査
AST
ALT
肝機能検査の代表的な酵素です。
AST(GOT)は肝細胞と筋肉細胞に多量に含まれています。肝炎を始めとする肝機能障害や心筋梗塞や筋肉炎、過激な運動の後に高値を示します。
ALT(GPT)は肝細胞に最も多く含まれており、肝機能障害や胆道疾患などで高値を示します。肥満や運動不足からに内臓脂肪の脂肪肝になるとALTのみ軽度上昇します。
γ-GTP 肝炎や閉寒性黄疸など肝臓や胆道に障害があるとAST・ALTなどと同様に上昇します。
アルコールの常飲者はγ-GTPのみ高値を示すという特徴があるため、節酒を啓蒙してアルコール性肝障害を未然に防ぐマーカーともなります。
ALP
LAP
ALP(アルカリフォスファターゼ)は肝臓や胆道に障害があるとAST・ALTやLAPとともに上昇します。骨疾患や骨折の後の修復期、さらに甲状腺機能亢進などでも高値を示します。その他妊娠中、小児の骨の成長期にも上昇します。
LAPは肝障害のほか、胆石や腫瘍等による胆道の通過障害の場合も上昇します。
その他膵疾患や妊娠中も高値を示します。
LDH LDH(乳酸脱水素酵素)は肝臓や心臓・筋肉など広く含まれています。肝臓や心筋の障害を始め、身体の一部の炎症性疾患等でも上昇します。
臓器特異性は高くありませんがスクリーニング検査としては有用です。
コリンエステラーゼ 略称はChE。肝臓の重要な働きに蛋白質の合成がありますが、ChEはこの蛋白質の合成能を反映します。肝炎や肝硬変など肝細胞の障害時や栄養状態の悪化などで低値を示します。
有機リン系の殺虫剤を吸い込むと低値を示します。
高値を示す疾患として蛋白合成が促進するネフローゼがあります。
総ビリルビン
直接ビリルビン
120日程で老化した赤血球は脾臓で分解され、色素成分のヘモグロビンは間接ビリルビンとなりさらに肝臓で直接ビリルビンとなります。
この二つの総和を総ビリルビンといいます。肝機能障害や胆道系障害で高値を示します。
総ビリルビンが3.0mg/㎗以上になると皮膚が黄色くなる黄疸の症状が現れます。
ZTT
TTT
膠質反応といわれ蛋白質の一部の増加に反応する検査です。ともに急性肝炎では上昇しますがZTTは慢性肝炎、肝硬変に特徴的で、免疫蛋白グロブリンの増加とともに上昇します。その他慢性的な炎症がある場合や骨髄腫などでも高値を示します。
TTTは特に急性肝炎に有用ですが、中性脂肪の増加による血液の濁りの場合もみかけの高値を示します。
栄養 総蛋白
アルブミン
A/G比
総蛋白質(TP)は肝臓で合成されるアルブミンと免疫系に関連するグロブリンの総和です。アルブミンは体の構成部分の基本となり、肝硬変による合成不良、栄養不良、ネフローゼによる腎臓からの漏出などで低下します。
A/G比はアルブミンと免疫系に関連するグロブリンの比です。
ウイルスや細菌による感染が持続し慢性的な炎症がある場合や自己免疫疾患・骨髄腫などでグロブリンが増加しA/G比は低下します。A/G比の低下とZTTの上昇は逆相関性が認められます。
脂質代謝 総コレステロール
HDLコレステロール
LDLコレステロール
コレステロール(cho)は肝臓で合成される、脂肪の一種で、血液中では蛋白質と結合して存在します。細胞膜の成分や性ホルモンや副腎ホルモンの原料となります。動脈の血管にたまりやすいLDLコレステロールや、これを血管壁から取り除き肝臓へ運ぶHDLコレステロール等数種があり、この総和が総コレステロールです。総コレステロールが多くなり、LDLコレステロールの割合が高くなると動脈硬化を引き起こし、心臓疾患の原因となります。逆に少なすぎると肝臓や脳血管などが不足の状態となり脳卒中が起こりやすくなります。動脈硬化になる主役はLDLコレステロールですが、HDLコレステロールの占める割合が高いほど危険性は低くなります。HDLコレステロールは適度のアルコール摂取や有酸素運動によって増加し、喫煙や肥満によって減少します。
中性脂肪 トリグリセライド(TG)で代表される脂肪の一種です。余分なエネルギーは中性脂肪の形で皮下脂肪として蓄えられます。従って多くなり過ぎると肥満や脂肪肝の原因になります。高コレステロールと高中性脂肪が持続すると動脈硬化が進み、血栓が出来やすくなり心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。食後3時間以内の検査では食事の影響により中性脂肪が高くなるので空腹時に採血することが大切です。
循環器系検査 高感度CRP 従来測定されているCRPは細菌感染、関節リウマチ等による急性炎症を反映して高値となります。高感度CRPは100倍以上の感度があり、動脈硬化に伴う慢性炎症を捉えるマーカーとして注目され、心筋梗塞のリスク予測にも利用されています。上昇因子:喫煙、加齢、肥満、高脂血症、糖尿病
BNP(心臓機能検査) 心臓から分泌されるホルモンの一種で、心筋梗塞や心不全など心臓に負荷がかかった状況で血中濃度が上昇します。心電図で発見できない軽症・無症候の方、胸痛・動悸・息切れを感じる方、高血圧気味の方などにおすすめします。
腎機能 尿素窒素
クレアチニン
尿素窒素は蛋白質の終末代謝物で腎臓から尿とともに排泄されます。従って腎臓の排泄障害があると血中に停り高値を示します。その他高熱や高蛋白食、悪性腫瘍でも高くなります。クレアチニンは筋肉中の運動機能に重要な蛋白質の代謝物でやはり腎臓から排泄されます。尿素窒素よりも的確に腎機能を反映します。
代謝系 尿酸 体の細胞は日々古くなったものは壊されていますが、この細胞の核を構成する核酸の代謝物が尿酸です。尿として排泄されますが腎機能障害により高値を示します。また食事と密接な関係があり過剰摂取は高値の原因となります。この高尿酸状態が続くと組織に沈着して炎症を起こし痛風となります。飲食・肉食・肥満の継続に注意が必要です。
電解質

ナトリウム
カリウム

クロール

血中のナトリウム(Na)・カリウム(K)・クロール(Cl)は各種のホルモンと腎臓の機能により濃度が狭い巾の中で正確にコントロールされています。腎機能障害や副腎ホルモン系の障害、脱水や下痢などの症状により異常を示します。
カルシウム カルシウム(Ca)は骨の成分として体内に多量に存在しますが、血液中にもイオンとして存在し、血液凝固や神経・筋肉の維持に重要な働きをします。このCaは副甲状腺ホルモンやビタミンDによりコントロールされているので、副甲状腺の疾患やビタミンDの過不足により濃度が上下します。
糖尿病 血糖 エネルギーの源であるグルコース(血糖)は食事などにより変動しますが、膵臓から分泌されるインスリンをはじめとするホルモンや間脳・自律神経で一定範囲(50~140mg/dl)にコントロールされています。コントロールができず血糖値が高くなり、腎臓の限界値(約160mg/dl)を超えると尿糖が出現します。これが糖尿病です。血糖検査は糖尿病の診断や経過観察に不可欠です。
HbA1c 赤血球の色素蛋白であるヘモグロビンと糖が結合しているグリコヘモグロビンの一つがヘモグロビンA1c(HbA1c)です。過去4~8週間の平均血糖値を反映しています。糖尿病の過去のコントロール状態を知ることができるので、その時点の濃度が判る血糖検査との併用で糖尿病管理に利用されます。
膵機能 アミラーゼ デンプンやグリコーゲンなどを分解する消化酵素で、膵臓や唾液腺から分泌されます。膵疾患で高値を示します。特に急性膵炎では急激な上昇をします。膵疾患末期には逆に低下します。その他、おたふく風邪など唾液腺の疾患でも高値を示します。
肝炎ウイルス HBs抗原 陽性は現在B型肝炎ウィルスに感染していることを示します。肝機能検査が正常はキャリアー(保有者)の無症状な状態で、将来発症する可能性があります。HBe抗原の検査を行うと感染力の程度が判ります。
HBs抗体 陽性は過去にB型肝炎ウィルスに感染して現在免疫抗体を獲得していることを示します。B型肝炎ウィルスの遺伝子解析により、地域的に数種類のウィルスの存在が確認されていますが、少なくとも同じ種類のウィルスに対しては再感染から発症はしません。
HCV抗体 陽性はC型肝炎ウィルスに感染の既往を示します。このウィルスの抗体は免疫抗体とはならないので現在治癒して免疫抗体が出来ているのか、あるいはウィルスが存在しているのかを精密検査する必要があります。感染力は弱く、主に血液を介しての感染ですが、予後は慎重な経過観察が必要です。